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40代からのロック再発見
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40代からのロック再発見

アンディー・サマーズの調査表
by 白谷員朗

先日のポリスの来日公演、テレビで見ました。個人的な感想はバンドとしてはやはりスチュワート・コープランドのリズムの個性あってのバンドだなぁと。それとアンディー・サマーズ。弾きまくってましたねー。

丁度来日に合わせてアンディー・サマーズの自伝「ポリス全調書」(P-VINE)が日本でも発売になりました。これが面白い。他のメンバーと比べて一回り近く年上の彼にはポリス以前にも有名バンドでのキャリアがあることは良く知られています(いや意外と若いファン、ライト・ファンには知られていない事実かな)。ポリスでワールド・ワイドに知られるようになったのがずいぶんキャリアを積んだ後ということもありますが、何とポール・マッカートニーと同い年なんですね。オッサンにはむしろこうしたポリスに至る様々なバンドでの活動の詳細が本の多くを占める部分で語られていることが何より興味深く読めました。ロック・ファン必読の書です!

さてそんなことで彼のキャリアを追いながら彼のギターが聴けるアルバムをピックアップしてみようかと。

なんといっても外せないのは彼にとってのデビューとなる、ズート・マネーのビッグ・ロール・バンド。当時16歳!!!スタジオ録音の"It Should Have Been Me"(1965) とライヴ盤"Zoot! Live At Klook's Kleek"(1966)の2枚のオリジナル・アルバムは、当時発売されたきりで長きに渡って廃盤の状態が続きプレミア付のレア・アイテムと化し、粗悪コピーの海賊盤も出回る状態でした。しかし数年前に遂にレパトワー・レコードよりCD化が叶いました。当時のR&Bシーンをパックした最高のアルバムですね。また複数のレーベルからシングルのみで発売された曲の多い彼らのこと。そうした曲もレパトワーから"A’s & B’s Scrapbook"として纏められています。これはありがたいことしきり。当時はまだシングル中心の時代。アルバム以上に彼らの魅力を伝えてくれます。



また近年の再評価に合わせて2枚の発掘ライヴ盤"Were You There?" "Fully Clothed And Naked"も出されています。この2枚は現在"A Big Time Operator"としてカップリングされてリイシューになっています。録音状態は正直良くありませんが、これまた当時のライヴの熱気を伝えてくれます。(以上のアルバムは全て国内配給も有)

ビッグ・ロール・バンドはクラブ・シーンの変化と共に解散。マネーやサマーズらは名前を変えダンタリアンズ・チャリオットとして活動します。シングル"Madman Running Through The Fields"は現在でこそサイケデリックな名曲として認知されていますが、かつてのR&Bファンには受け入れられず、バンドもこのシングル1枚で解散します。勿論このシングルも長きに渡り廃盤で聴くことができませんでしたが、未発表音源を加えたアルバム"Chariot Rising"として96年にCD化されました。既にこのCDも入手が難しくなっていたようですが、昨年再プレスされたようで海外サイトからは今でしたらまだ容易に手に入るかと思います。

ダンタリアンズ・チャリオット解散後に発売されたズート・マネーのアルバム"Transition"(1968)にもサマーズは参加、多くで共作もしておりますが、これはダンタリアンズ・チャリオット時代の録音も含まれるそうです(乞CD化)。

この後サマーズは、イギリス再入国出来ずバンドを脱退してしまったデヴィッド・アレンの変わりにソフト・マシーンへ加入、アメリカ・ツアーに参加します。しかし当地で解雇を言い渡されてそのまま留まり、恩師ズート・マネーの参加していたエリック・バードン&アニマルズに参加します。バンドにとって最後のアルバムとなった”Love Is” (1971)はエリックの全キャリアを通しても最高傑作との呼び名の高いアルバムで、昨年紙ジャケで国内でもリイシューになったばかり(海外ではレパトワーより再発盤有)。伝記にも言及されているようにトラフィックのカバー”Colored Rain”での彼の最長ソロは聴きもの。またダンタリオンズ・チャリオットの”Madman?”の再録も収録されています。



日本ツアーでのプロモーター(ヤクザ関連)とのトラブルからのツアー中断を発端にアニマルズが分解した後、アメリカに戻り、一時はティム・ローズのバンドでの仕事を持ったものの、一時引退していたサマーズが音楽業界に復帰したのが結婚を期にイギリスに戻ってからのこと。

ニール・セダカのバック・バンドを経て加入したのが元サイレンのケヴィン・コインのバンド。強烈な声のキャラクターを持つ彼ですが、イギリスでは現在でも確固たる評価を得ています。サマーズ曰く「(当時)イギリスで最高と公言できるバンド」ではヴァージンに”Matching Head And Feet”1975)” "Let’s Have A Party"(独のみのライヴ盤1976) "Heartburn"(1976)の作品を残しています(次作"In Living Black And White"(1977)にも参加)。スタジオ作(前後2作)はCD化されていましたが現在では若干入手困難のよう。ここでもズート・マネーと共演しています

その後ケヴィン・エアーズのバンドへの参加を経てポリスに加入するのですが(これもあまり知られていませんが途中参加なのですね)、参加に至るまでの重要な録音が元ゴングのマイク・ハウレットのプロジェクト、ストロンチウム90。ゴング再結成祭に際して組まれたこのプロジェクトでスチュワート・コープランド、スティングと初めて一緒に演奏することになり、ここでの共演が切っ掛けでポリスに加入することになります。このプロジェクトの録音は未発表のスタジオ録音とライヴ音源を合わせて"Police Academy"として96年に発掘・CD発売されました。

その他ポリス参加前後のセッションとしては、ジョン・ロード"Sarabande"、ティム・ローズ"The Gambler"(未発。後に発掘CD化)、デヴィッド・ベッドフォード"Odyssey"などがあります。またドイツの音楽家エバハルト・シェナーのアルバム"Video Magic"(1978) "Flashback"(1978)にはポリスのメンバーも参加。2作から編集したアルバム"Eberhard Schoener Sting Andy Summer(Music From 'Video Magic' And 'Flashback')"としてCD化されています。

その後のポリスでの活躍は勿論、現在に至るソロとしての活動・レコーディングは還暦過ぎとは思えない精力的な数ですね。



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