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コステロさん勘弁してくだせぇ〜
by 白谷員朗
「エルヴィス・コステロ、旧譜の発売でユニヴァーサルと契約」の報を聞き思ったのは「コステロさん勘弁してくだせぇ」でした(笑)。おじさん何度リイシューするんですか? しかし今回のリイシューは当初「決定版」との報を聴いた気もしますが、ボーナス・トラックは付けど1枚モノでのリイシューのようですね。いやこの後まだ何かが待っているのか、、、。そういえばアルバムに先駆けて出た編集盤『ロックンロール・ミュージック』には、またもや小出しの未発表音源収録とな。むむむ。
しかしそうなると、ライノからの2枚組仕様のエクスパンデッド盤は現在カタログに残っているのでしょうか? 意外にライノ盤はマニア向け、ユニヴァーサル盤は一般向けと別々の契約で流通を分けていたりして。気になるところです。
これまでのコステロのCDリイシューの過程を追ってみますと、マネージャーのジェイク・リヴィエラと共に設立したデーモン・レコード内のIMPレーベル(元々コステロがインポスター名義の変名でシングルを出す際に作られた)から出たCDが一番初めで、この時はLP・CT共に発売されましたが、時代が完全にCDのメディアに移行した90年代前半には、同じくデーモン・レコードからボーナス・トラックを満載した形で出直しになっています。21世紀に入りジェイクの引退、デーモン・レコードの売却の後にコステロ自身が完全に権利を得ての米ライノ・レコード指導での2枚組仕様でのリイシューがあり、今年になっての今回のリイシューになる訳です。
旧譜のコントロールを可能にしているのは勿論コステロが原盤権を持っているからに他ありません。スティッフ→レイダー→Fビート→デーモンと、マネージャーのジェイクが設立してきた会社からアルバムを発売してきている訳ですが、製作に関してはレコード会社に帰属するのではなく、リヴィエラ・グローバル・プロダクションという独立したプロダクションで製作していた故に出来たことであるのでしょう。
しかしこれは制作費を独自にプロダクション側で捻出していることも意味します。アトラクションズと決を分かった際に、ギャラの問題も取りざたされましたが、その頃のインタビューで「アルバムやライヴの収益はそのまま次のアルバムの制作費で消えていくから、バンドへの給料をアップできなかった」といった発言を読んだ記憶があります。先日も完全な独立体制でアルバム製作を始めた日本の某ミュージシャンと話す機会があったのですが、彼も切っ掛けは廃盤になった過去の作品をコントロールできないという理由での独立であったといいます。逆に言えば、自身が責任を負うことで作品の権利を己の自由にできるということでもあるのです。ソングライター、ミュージシャンにとって作品は子供同然ですしね。コステロもデビュー当時からそうしたリスクがあっての現在である訳です。
さてコステロと共にレーベルを渡り歩き、同じくリヴィエラ・グローバル・プロダクションで製作していた盟友ともいえるオッサンがいます。ニック・ロウです。多分自身の手に権利は戻されていると思われるのですが(スマッシュが来日記念として独自のベスト盤を発売できたのも、多分本人が権利を持っていたからなのでしょう)、自身もコレクターで再発の度に自分でびっちりライナー書いてるコステロと違って、この人は過去の自分の作品に何の未練も持ってないのか、まるっきり旧譜が再発されません。昔出たCDも現在プレミア価格で取引される始末。一時期リマスター作業が行われているという記事を英国の雑誌で見た気がするのですが、もうそれも10年以上昔の話だしなー。現在の活動が充実しているのはいいのですが、ファンはやっぱり過去の作品も聴きたい訳で、ナントカならないモンでしょうかねぇ。
My Aim Is True
Elvis Costello
価格:2,702円
さて最後に最新コステロ再発情報。ユニヴァーサル傘下ということでファーストのデラックス・エディション盤が登場です。やはり来ましたねコステロさん。
ライノ盤ではデモを中心とした2枚組仕様でしたが、今回はアウトテイクから最初期のライヴ音源までてんこ盛りの内容。「コステロさんうまい商売やのぉ」などとは言ってはいけません(笑)。
今回もまたまた楽しませていただきますよー。
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