残念ながら昨年発売予定でした米ライノ・レコードによるフェイセスのオリジナル・アルバムのエクスパンデッド版は延期未定となっているようですが(通常版は国内盤も発売中です)、同社からはイアン・マクレガン選曲によるリマスター・ベスト"Good Boys…When They’re Asleep"に、同じくマック選曲のレア・トラック満載の4枚組"Five Guys Walk Into A Bar"(どちらもいかにも彼ららしい秀逸なタイトル!)とお腹一杯になれる素晴らしいリイシューが出ています。
さて、亡くなったロニー・レイン以外のメンバーですが、アメリカでスタンダード・ソングを歌った"Great American Song Book"シリーズを大ヒットさせシンガーとして再度の頂点を掴んだロッド・スチュアートに、勿論ロニー・ウッドは転がり続けるストーンズの一員。ケニー・ジョーンズはポロ・クラブの経営もしながら近年自身のバンド、ジョーンズ・ギャングでアルバムを発表しています。そうしたある意味悠々自適な活動をしている元メンバーたちですが、現在テキサスのオースティンに暮らし年間多くのセッションをこなしながらも、ビリー・ブラッグのバックや自身のバンドで活動し常に現役バリバリなのがイアン・マクレガンです。
ケニーがスモール・フェイセスのスポークスマン的立場なのに対して、マック(イアン・マクレガン)は上記リイシューの監修などフェイセスに関するスポークスマン的な仕事をこなしながら、自身の作品でもフェイセスのサウンドに裏付された味のある音楽を聴かせてくれます。近年は自身のレーベル「マニアック・レコード」を設立。06年にロニー・レインのトリビュート作"Spiritual Boy"でロニーの全キャリアからの名曲をカヴァー(奇跡のロニーの来日公演で同行したマックがロニーに捧げたオリジナル曲「Hello Old Friend」も収録)。また今年発売になった最新作"Never Say Never"は亡くなった奥さんに捧げられた作品で、自身のベストだと言う味わい深い作品となっています。
また同レーベルからは彼自身の旧作もリイシューされています。特にファースト・アルバム"Troublemaker"の再発盤"Here Comes Trouble"には85年のミニ・アルバム"Last Chance To Dance"の4曲にオムニバスなどに収録されたトラックを追加。また"Troublemaker"収録曲中、唯一幻のニュー・バーバリアンズ(ロニー、キース・リチャーズ他)のメンバーで録音されたナンバー「Trudy」の15分に及ぶセッションの模様が収録されていて、ストーンズ・マニアにも要チェックなリイシューになっています。「マニアック・レコード」の作品はCD Babyなどのディストリビューターを通して日本からでも容易に購入できまる他、少々割高になりますがマックのサイトから購入するとサイン入りを送ってもらえます。